皮膚のお悩み

  • HOME
  • 皮膚のお悩み

乳幼児の湿疹、子どものアトピー

私と乳幼児の湿疹、子どものアトピーとの関わり

私が松山市に漢方自然薬の相談専門店を開業したのは、荒川静香さんがトリノ五輪で金メダルを獲った2006年のことでした。
アトピーの相談を当初よりメインに置いてましたが、3年目くらいから特に乳幼児の皮膚炎、アトピーの相談が7割くらいを占めるようになりました。

とくにSNSで当時はブームになっていたミクシィで乳幼児のアトピー相談の窓口を作ったところ、全国から相談を受けるようになり、何百人のお母さんから相談を受け、実際の治療をメールでのアドバイスなどで行い、本当に多くのいろんな症状のお子さんを診させてもらいました。

相談される方のほとんどが小さい子どもにむやみにステロイドを使いたくないという思いで相談されてきた方でした。

単なる乳児湿疹で食事療法をお母さんが頑張れば、簡単に治った子もいれば、アレルギーがあるために除去食のアドバイスが必要だったお子さん、マルチなアレルギーを持っていたために数年かけて治していったお子さん、お母さんが塗った薬でかえって被れてこじれていたお子さん、ステロイドを使い続けてかえって副作用でこじれてしまったお子さん、皮膚が弱いために感染症の皮膚で悪化したお子さん、脱ステロイドに踏みきり壮絶なリバウンドと戦ったお子さんなど、本当に様々なお子さんを診させて貰いました。

良くなって行くには時間も必要としてそんな我が子と向きあうご両親。特にお母さんのモチベーションをいかに持たせていくか、そう思ってずっとサポートしてきた気がします。
そのためにSNSで半年間くらい毎日やりとりをした親御さんも少なくありません。

私の方針はステロイドを悪いとは言いませんが、10ある道具のひとつとして、使うべき時には使ってもいいが、メインで使うことはしないというもので、
小さな子はまだ皮膚が発育している段階ですので、それをさまたげず、機能していない皮膚を助けるスキンケアを指導しながら、体に内側からも皮膚炎やアレルギーを起こしにくい体作りをしていくことを目指していきます。

乳幼児の湿疹とアトピー、当店の治療の考え

赤ちゃんや小さなお子さんの湿疹・皮膚炎
ステージを3段階に分けてみます。

(第1ステージ)湿疹が出ているがまだこれといって何もしていない。

(第2ステージ)乳児湿疹が出て、薬や保湿剤を塗りだしている。
(非ステロイドの場合、ステロイドの場合)

(第3ステージ)薬を塗っても治らない、逆に悪化している。
(ステロイドの場合、かなり連用している)

第1ステージ、湿疹が出だしたもしくは何も皮膚に薬・保湿剤を使っていない。

  1. 脂漏性湿疹のようなカロリーオーバーで吹き出てきたようなもの。
  2. アレルギーがあってお母さんの食べた物の何かが原因で母乳を介しておこしているか、ミルクをあげている人は乳製品アレルギーで皮膚炎が出ている。

生後すぐに出てくるものは1が大半で痒がらない。
2~3ヶ月以降に出てきだすものは1と2両者か2の可能性があります。

いずれにしても食べ物、口にするものからの原因がほとんどと考えて、それを改善していく治療を基本に置いて欲しいです。

皮膚の側からする治療は体の中から原因を起こす食べ物の問題が落ち着けば症状は落ち着くと考えて、使い続けるとリスクの高い薬や保湿剤にはなるべく頼らないようにして欲しいです。
スキンケアは雑菌が繁殖しないよう皮膚を弱酸性にたもつ化粧水や回復力をつけるミネラル配合の化粧水を中心に行い、状況に応じては乾燥を防ぐローションなど使います。

第2ステージは湿疹や皮膚炎が出だしてあれこれ薬を塗り続けているがかえってこじれ出している。(ただしまだステロイドは塗っていないかステロイドを塗ってもそれほど使用していない。)

  1. 塗っている薬や保湿剤がかえって接触性皮膚炎を起している。
  2. 体の内側からのことを考えて食生活上からの改善を行ってない方は、それを行わないので薬で抑えたり、保湿しても皮膚炎は出てくる、その上に薬のかぶれも起している可能性がある。

こうなってくると医師はステロイドをとにかく処方しますし、お母さんも使いたくないけど使うざるをえない状況に追い込まれます。

ステロイドは皮膚の状態が掻き壊すなど酷い状態であれば一旦それを綺麗にして落ち着かすという意味で1週間くらいの短期に限定して使い、使用を止めるなら使ってもいいです。
そして後はできるだけリスクの低い薬やスキンケア法と食事療法で対応していきます。

第3ステージは皮膚炎が保湿剤やステロイドを使っても治まらないので連用をして顔だと2周以上、体も1ヶ月以上続けて使っているがよくならない。
ステロイドをやめると少なからずリバウンドがおこる可能性をもっている段階になります。

ステロイドを使い続けながらも良くならないで、それでも延々とステロイドを使っている、あるいはステロイドの使用に疑問を持ち、脱ステしようか、悩む。

症状も複雑になっています。ステロイドを使い続けると皮膚の様々な化膿菌やウィルスに対しての抵抗力が落ち、2次的な感染による皮膚炎も出てくるようになっている場合もあります。

皮膚炎をおこす原因がはじめは

  • 食べ物の影響
  • 乾燥、紫外線、ハウスダストなど環境

だけだったのが

  • 保湿剤などによるかぶれ
  • 雑菌による2次的な悪化
  • 使い続けた期間と量によればステロイドの副作用

5つ全部を考えなくてはならなくなっている。

脱ステは減ステというのは5番の影響をリセットするために行う、またステロイドの継続使用が3と4をさらに起しやすくしているので、その影響を軽減していくことにはなりますが、脱ステをしたから治るという風には考えないでください。
できる限りは脱ステをしないといけないような状況になる前の段階で治していきたいところです。